学習塾のCMはどうあるべきか??
皆さん
こんにちは。
晩酌相撲です。
今回は
とある塾のテレビCM
について思うところあり
お話していきたいと思います。
毎日更新で大好評の
音声配信でサクッと聞きたい方は
コチラからお聞きください!!
↓
そのCMは
昔の名作アニメーションをコミカルに吹き替えをして
注目を集めています。
はい
もうこれでお分かりだと思いますが…
あえて塾名は伏せます(笑)。
この塾のコミカルなCMを見て思うこと
このCM自体は私、大好きです。
ギャグセンス高い内容で
「クスっ」と思わず笑ってしまいます。
よくこんなギャグ展開考えられるな!
しかも
名作アニメーションをコミカルにアレンジするには
このアニメーションの隅々まで知っている必要があります。
作る側の方は。
全部で何話あるんでしょうかね?
かなりの手間と費用(数千万単位??)が制作にかかっていることは
想像に難くありません。
でも
学習塾のCMとしてはどうかな?
とずーっと思っていました。
結論から言うと
「学習塾」のCMに
あのようなコミカルな内容は必要ない
と思います。
実は
私が教室長を務めていた時に
その「コミカルCMの塾」からの転塾希望者が
結構な数いました。
話を聞いてみると
要するに
指導の質が良くない
と。
家庭教師で有名な企業でしたが
通塾型の個別指導も展開しようと
あのようなキャッチ―なCM内容にしたのだと思います。
確かに
学習塾のCMで
あのように面白いCMは今までなかった。
確かに新しいCMではありましたが
それって
どの層に向けているんだ??
と思います。
完全に失敗なのではないかと思います。
何が失敗なのか?
それは
あのCMを見て塾に入りたいと思う人
って
果たして真剣な人なのかな?
ってうことです。
塾というのは
そこに通う生徒の性質
すなわち
生徒たちの意欲。
これが一番大切です。
これは現時点での学力よりもよほど大切
です。
私はこの意欲の有無を大切にしてきました。
中にはこういうお客様もいらっしゃいます。
「うちの子今、成績が悪いんだけど、お宅に塾で受け入れてくれないかもしれないけど
頑張ると子どもが言っているので是非入れてほしい」
それに対して
私からは
「現時点での学力は全く関係なくて
お子様ご本人が心から頑張るお気持ちがあるかどうかだけです」
という風にお伝えしていました。
逆に、現時点での実力はあるけど
舐め腐った態度で来ているお子さんに対しては
「ご本人がやる気になったら来てください。今の状態では受け入れられません。」
と本当にお伝えしていました。
こんなことを実際に伝えられる教室長はなかなかいません(自画自賛…)。
でも
あのコミカルなCMを見て来る方々って
一生懸命頑張るぞ!
という意欲にあふれた人たちなのでしょうか…??
「この塾のCM、ギャグセン高いからここで勉強頑張ろう!」
ってなります???
なりませんよね…。
だからこういった塾には意欲高い生徒が集まりにくい
のだったと思います。
だから
そこに間違って(?)入っちゃった人たちは
塾を変えようと決意するのだと思います。
よくよく話を聞いてみると
その塾は
指導がテキトーだったそうです。
指導はしっかりしている、だけどCMがコミカル
だったらいいんですが
そうではない。
私は非常にガッカリしました。
同業他社である私たちですが
そういったテキトーな塾があれば本当に残念に思います。
企業の競争
という面で見れば
ライバルが勝手につぶれていってくれるんで
いいじゃん
っていう見方もあるかもしれませんが
でも
長期的に見たら
いい塾が増えないと
自分も淘汰されていきます。
地域の人々から
この辺の塾全体がダメだな
なんて見限られたら
そこで試合終了です。
さて
その塾の指導内容を具体的に聞いてみますと
五科目対応します。一人の講師が。
その日に生徒が塾に行くと
講師が「今日、どうする??」
って聞いてくるんだそうです。
数学のどの単元をやる??
とかじゃなくて
どの科目からやる??
なんだそうです。
国数英理社全部対応できるんですって!!
この話を
面談に来た保護者の方から聞いたとき
思わず
「それはすごい塾ですね!!」
って言っちゃいました。
要は皮肉ですよね。
それがにじみ出ちゃったのか
保護者の方は
「そうでしょ??そんなことできるわけないわよね??」
ときました。
一人の先生が五科目、しかも単元も自由自在。
そんなことはちょっとね…。
ちなみに
私は他社批判は絶対にやらないと決めています。
入塾面談の時に
「あー、あの塾はサイアクですよね」
とかは絶対に言わないようにしています。
でも
この塾に対しては思わず
「その塾すごいですね」
という言葉が出てしまいました…。
なんか
ああいう軽い内容のCMを流している塾、
その中の人たちも軽い考えの人たちだったのかな?
と悲しくなりました。
最近のその塾のCMを見てみると
コミカル色は薄れているような気がしています。
さすがにマズいだろ
って上層部が思ったのかもしれません。
でもあのアニメ―ションはいまだに活用していますけどね…。
人目の引くCMではあるが
それを見て来る顧客の質ってどうなんですか?
と思ったCMでした。
私が保護者だったらその塾は選ばないなー
高い費用かけてつくったCMが報われないと悲しい
そうならないようにもっと「実(じつ)」を磨いていってほしいと思います(ダレ目線??)。
以上、ではまた次回お会いしましょう!